○広尾町不育症治療費等助成事業実施要綱
平成29年12月18日
要綱第15号
(目的)
第1条 この要綱は、不育症の検査及び治療の費用の一部を助成することにより、それらの治療を受ける夫婦の経済的負担を軽減することを目的とする。
(1) 不育症治療 2回以上の流産、死産、あるいは早期新生児死亡の既往のある者のうち、医療機関において不育症と診断された者が受ける検査及び治療をいう。
(2) 治療期間 不育症治療を開始した日から当該妊娠に関する出産(流産、死産等を含む。)に伴い、不育症治療が終了するまでの期間をいう。
(対象となる検査・治療の期間)
第3条 不育症治療の対象となる治療・検査の期間は、別表のとおりとする。
(交付対象者)
第4条 不育症治療助成金(以下「助成金」という。)の対象者は、次の条件を全て満たす者とする。ただし、同一の不育症治療について他市町村から同様の給付を受けた者、又は受ける見込みのある者を除く。
(1) 夫婦の双方又は一方が、申請日の属する年の1月1日現在において広尾町に住所を有し、かつ、申請の日現在、引き続き広尾町に在住していること。
(2) 法律上の婚姻をしている夫婦であること。
(3) 北海道知事及び準ずる機関が指定する医療機関において不育症治療を受けていること。
(4) 夫及び妻の前年の所得(1月から5月までの申請にあっては、前々年の所得)の合計額が730万円未満であること。所得の範囲及び所得額の計算方法については、児童手当法施行令(昭和46年政令第281号)第2条及び第3条の規定を準用する。
(5) 夫及び妻に係る町税及び使用料等に滞納がないこと。
(6) 北海道の不育症治療費助成事業に該当する不育症治療を受けていること。
(助成の額)
第5条 不育症治療の助成の額は、次のとおりとする。
(1) 北海道の助成の対象となった1回の不育症治療に要した費用について、北海道が支給する額を控除した残額に対し、10万円を上限として助成する。
(2) 不育症治療のために受診した際の通院に要した費用として、鉄道料金及びバス料金(交通手段が複数ある場合は、最も経済的な交通手段により算出した額)を基準とし交通費を助成する。ただし、別表に定める検査又は治療のための入院又は通院1回に要した経費を対象とし、妻は3回を、夫は1回を限度に助成する。
(申請の方法)
第6条 町の助成を受けようとする者は、原則として、1回の治療期間が終了した日の属する年度内に、町長に広尾町不育症治療費助成申請書(別紙様式1)に、次の書類を添付して申請するものとする。
(1) 北海道知事が不育症治療費助成事業で助成を決定した指令書の写し
(2) 北海道知事に申請する際に添付する不育症治療費助成事業受診等証明書の写し
(3) 第4条に定める交付対象者の要件を確認できる書類。ただし、町が保管する公簿等で対象者の要件が確認できる場合で、公簿等の閲覧を承諾した場合は、添付を省略することができる。
(4) その他、町長が必要と認める書類
2 助成を受けようとする者が、申請に必要な書類の準備に時間を要するなど、特別な事情により年度内に申請できないと町長が認める場合は、翌年度の5月末日までに申請することができるものとする。
3 同一年度内において、2回目以降の助成を受けようとする者であって、申請に必要な書類が直前の申請の際に提出済みであるときは、提出済の書類の添付を省略することができるものとする。
2 町長は、助成の決定をしたときは、前項の規定による通知の日の翌日から起算して30日以内に助成金を給付するものとする。
(助成金の返還等)
第8条 町長は、申請者が偽りその他不正な行為により助成金を受け、又は受けようとしたときは、助成の決定を取り消し、給付済みの助成金があるときは、その全部若しくは一部を返還させることができる。
(台帳の整備)
第9条 町長は、本事業の助成状況を明確にするため、台帳を整備し、助成の経過を記録し管理するものとする。この場合において、町長は申請者の個人情報の保護に充分留意するものとする。
(準用)
第10条 この要綱に定めるもののほか、本事業の実施については、北海道が定める関係要綱の規定を準用するものとする。
(その他)
第11条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は町長が別に定める。
附 則
(施行期日)
この要綱は、平成29年12月18日から施行し、平成29年4月1日から適用する。
別表(第3条関係)
不育症治療費助成事業における対象検査・治療の期間
因子 | 検査 | 治療 | ||
想定検査 | ||||
○子宮因子 ・子宮形態異常 | 子宮形態検査 | 経膣超音波 | A | 手術療法 |
子宮卵管造影 | ||||
子宮鏡 | ||||
MRI | ||||
○遺伝因子 ・夫婦染色体異常 | 染色体検査 | 夫婦染色体検査 | B | 着床前診断 |
流産胎児の絨毛染色体検査 | ||||
○内分泌因子 ・甲状腺機能亢進、低下症 ・糖尿病 | 内分泌検査 | 甲状腺機能検査 | C | 抗甲状腺薬 甲状腺ホルモン剤 |
糖尿病検査 | D | インスリン | ||
○免疫因子 ・抗リン脂質抗体症候群 ・プロテインC欠乏症 ・プロテインS欠乏症 ・第Ⅻ因子欠乏症 | 抗リン脂質抗体検査 | 抗カルジオリピンβ2 グルコプロテインⅠ複合体抗体 | E | 低用量アスピリン療法 |
ループスアンチコアグラント | ||||
抗カルジオリピンIgG抗体 | ||||
抗カルジオリピンIgM抗体 | ||||
抗PEIgG抗体 (抗フォスファチジルエタノールアミン抗体) | ||||
抗PEIgM抗体 | F | ヘパリン療法 | ||
凝固因子検査 | 第Ⅻ因子活性 | |||
プロテインS活性若しくは抗原 | ||||
プロテインC活性若しくは抗原 | ||||
APTT | ||||
○その他共通 ・因子不明等 | G | カウンセリング | ||
(1) スクリーニング等については、平成29年4月1日以降に実施したもの。
(2) 治療については、平成29年4月1日以降に実施したもの。ただし、過去に1度もスクリーニング等を受けていない場合は対象としない。

